外壁塗装を自分でする費用|DIYの相場と業者依頼との損益分岐

基礎知識

築10年を超えると外壁の色あせやひび割れが気になり始め、「自分で塗れば費用をかなり抑えられるのでは」と考える方は少なくありません。結論からお伝えすると、DIYの材料・道具代だけで比べれば業者依頼より安く収まる傾向があり、30坪程度の住宅で道具・材料の合計はおおむね10万〜30万円が一つの目安です(出典:DIY実践者の公開動画や塗料メーカーの公開価格を編集部で集約、2025年時点の目安)。

ただし、ここに足場や安全対策、仕上がり・耐久性の差を加えると、必ずしも割安とは言い切れません。2階建て以上の全面塗装では足場が事実上必須となり、施工不良で数年後に塗り直しになれば、結果的に業者へ頼むより高くつく場面も出てきます。

本記事では、DIY外壁塗装の費用内訳・基本手順・リスク・足場の壁・そして「どこまで自分でやるか」の判断軸を、業者依頼との比較も交えて中立的に整理していきます。後悔しない選択の材料としてお役に立てれば嬉しく思います。

外壁塗装を自分でする費用の目安|DIYは本当に安いのか

外壁塗装を自分でする場合、材料・道具代だけなら業者依頼より安く収まる傾向があります。30坪程度の住宅で、塗料・下地材・道具を合わせた総額はおおむね10万〜30万円が目安です(出典:DIY実践者の公開動画を編集部で集約、2025年時点)。ただし足場や安全対策、仕上がりの差を含めると、必ずしも割安とは限りません。

まずはDIYと業者依頼の費用感を並べて、判断の土台を作っていきましょう。「安い」という言葉だけで決めると、後から思わぬ出費に悩まされる場面が出てきます。

DIY外壁塗装と業者依頼の費用比較(30坪・2階建ての目安)
まずは費用感を並べて、判断の土台を作りましょう(金額はあくまで目安レンジ)
比較項目 自分でする(DIY) 業者に依頼
材料・道具代 約6万~20万円(自己負担) 見積に含む
足場 原則必要・確保が難しい 設置・解体込み
安全対策 すべて自己責任 保険・安全管理あり
仕上がり・耐久 技量に左右されやすい 安定しやすい・保証あり
総額の目安 約10万~30万円 約80万~140万円
※ 金額は条件(面積・塗料グレード・劣化状況等)で変動する2025年時点の目安レンジです。DIYの総額には足場・安全対策が十分に含まれない点に注意してください。
出典:日本塗装工業会等の公開データ/DIY実践者の公開情報を編集部集約・2025年時点の目安

DIYと業者依頼の費用感を、30坪・2階建てを想定して表に整理しました。価格はいずれもレンジでの目安としてご覧ください。

出典:DIY費用はDIY実践者の公開動画、業者費用は業者各社の公開見積もりおよび日本塗装工業会など業界団体の公開データを編集部で集約。いずれも30坪・2階建ての2025年時点の目安です。
比較項目DIY(自分で塗装)業者依頼(全面塗装)
材料・道具代約10万〜30万円費用に含まれる
足場自前確保が難しい(安全コスト大)約15万〜25万円を含む
安全対策・技術料自己責任・技術差が残る職人の技術料に含まれる
仕上がり・耐久の目安差が出やすい(数年〜)おおむね10年前後
総額の目安約10万〜30万円約80万〜140万円

DIYでかかる材料・道具代のおおよその総額

DIYでかかる材料・道具代の総額は、30坪程度の住宅でおおむね10万〜30万円が目安です(出典:DIY実践者の公開動画を編集部で集約、2025年時点)。塗料のグレードや家の大きさ、そろえる道具の質によって幅が出ます。

内訳の中心は塗料です。外壁全体を3回塗りするには相応の量が必要で、シリコン系塗料なら下塗り材も含めて数万円から十数万円ほどかかります。これに養生用品や刷毛・ローラー、高圧洗浄機のレンタル費なども加わってきます。

私が以前、自宅の物置小屋を試しに塗ってみたとき、塗料そのものより「養生テープ・マスカー・ブルーシート」といった脇役の出費が積み重なる点に驚きました。DIY費用を解説するひでじい再生工場さんも動画で、塗料以外の細かな道具代が想像以上にかさむと述べています。安く見える材料費も、買い足しを重ねると総額が膨らみがちです。

差額の大きさに目を奪われる前に、何にいくらかかるのかを一つずつ確認することが、納得のいく判断へとつながっていきます。

業者依頼の費用との比較で見えてくる差

業者へ外壁塗装を依頼した場合、30坪・2階建ての全面塗装で約80万〜140万円が一般的な相場です(出典:業者各社の公開見積もりおよび業界団体の公開データを編集部で集約、2025年時点の目安)。DIYの10万〜30万円と比べると、確かに数十万円の差が生まれます。

ただし、この差額には足場代・高圧洗浄・下地処理・3回塗りの手間、そして職人の技術料がすべて含まれています。業者費用のうち足場代は15万〜25万円程度を占めるのが一般的で、DIYではこの足場を自前で安全に確保する難しさが残ります(出典:足場業者の公開価格を編集部で集約、2025年時点)。

外壁塗装のリアルな相場を解説する川洋建装さんの動画でも、坪数や劣化状況で金額が大きく動くと紹介されています。私自身、複数の見積もりを見比べた経験から、同じ家でも業者によって数十万円の開きが出る場面に何度も出会いました。DIYと業者依頼の比較は、単純な金額の引き算ではなく、足場・安全・耐久まで含めた総合的な視点が欠かせません

費用の全体像については、住宅の足場費用をまとめた住宅の足場費用の相場もあわせてご覧ください。

DIY外壁塗装に必要な道具・材料と費用の内訳

DIYで外壁塗装をするには、塗料だけでなく下地処理材・養生用品・刷毛やローラー・高所作業の道具まで必要です。これらを合計すると、30坪規模で10万〜30万円程度になります(出典:DIY実践者の公開動画を編集部で集約、2025年時点)。何にいくらかかるのかを把握しておくと、見落としによる追加出費を防げます。

ここでは費用を「材料」と「道具」に分けて整理します。買い忘れによる作業中断は、DIYでよくあるつまずきの一つです。

DIY外壁塗装の主な費用(材料・道具)
費用は「材料」と「道具」に分けて整理。買い忘れによる作業中断はDIYで多いつまずきです
塗料
塗料・下塗り材
約5万~15万円
グレード・面積で変動
道具
養生・刷毛・ローラー
約1万~3万円
消耗品一式の目安
機材
高圧洗浄機レンタル
約5千~1万円
1日あたりの目安
※ 金額は店舗・地域・数量で変わる2025年時点の目安です。足場・安全対策の費用は別途必要になります。
出典:日本塗装工業会等の公開データ/DIY実践者の公開情報を編集部集約・2025年時点の目安

塗料・下塗り材・養生用品の費用目安

材料費の中心は塗料と下塗り材で、30坪の外壁を3回塗りする場合、合計でおおむね5万〜15万円が目安です(出典:塗料メーカーの公開価格を編集部で集約、2025年時点)。グレードによって価格差が大きく、耐久年数とのバランスで選ぶ必要があります。

塗料には大きくアクリル・シリコン・フッ素などの種類があり、シリコン系は価格と耐久のバランスが良く、DIYでも選ばれやすい傾向です。下塗り材(シーラーやフィラー)とは、上塗り塗料を密着させるための下地用塗料のことで、これを省くと数年で剥がれる原因になります。

養生用品も忘れてはいけません。養生とは、塗料が付いてはいけない窓・サッシ・地面などを覆って保護する作業のことで、マスカー・養生テープ・ブルーシートなどを使います。これらは1万〜3万円ほどが目安です。地味な出費ですが、仕上がりの美しさを左右する大切な工程といえます。

モルタル外壁などは下地の状態で必要な材料が変わるため、モルタル外壁塗装の費用相場も参考にしてください。

刷毛・ローラー・高圧洗浄機など道具の費用

道具類は、刷毛・ローラー・バケット・高圧洗浄機などを合わせて1万〜5万円ほどが目安です(出典:DIY用品の公開価格を編集部で集約、2025年時点)。一度そろえれば次回も使える道具もあれば、その都度の消耗品もあります。

刷毛とローラーは塗る面に応じて使い分けます。広い壁面はローラー、窓まわりや細部は刷毛と覚えておくとよいでしょう。高圧洗浄機は購入すると数万円ですが、レンタルなら1日あたり5千〜1万円程度で借りられる場合もあります。

ここで見落としがちなのが、安全に高い場所へ届くための道具です。脚立やはしごだけでは、2階の壁面に安全に手が届く範囲は限られます。無理な姿勢での作業は、転落事故という重大なリスクにつながります。道具をそろえる段階で、安全をどう確保するかまで考えておくことが大切です

道具代だけを見ればDIYは安く映りますが、安全のための備えまで含めると、見積もりは少しずつ膨らんでいきます。

自分で外壁塗装する手順|プロが説明する基本の流れ

DIY外壁塗装の基本は、洗浄・下地処理・養生・下塗り・中塗り・上塗りの順で進みます。とくに下塗りを含む3回塗りは、塗膜の耐久性を保つうえで欠かせない工程です(出典:プロのDIY解説動画を編集部で確認、2025年時点)。各工程を省くと、数年で塗膜が剥がれる一因となってしまいます。

プロが動画で説明する流れを参考に、まずは全体像をつかみましょう。手順を知ることは、業者へ依頼する際の見積もりチェックにも役立ちます。

自分でする外壁塗装の基本工程(6ステップ)
1
高圧洗浄
汚れ・旧塗膜を洗い流す
2
下地処理
クラック補修・ケレン
3
養生
塗らない部分を保護
4
下塗り
密着を高める下地塗り
5
中塗り
色と膜厚をつくる
6
上塗り
仕上げて耐久性を確保
※ 工程の順序と全体像をつかむための図です。手順を知ることは業者見積もりのチェックにも役立ちます。塗料により乾燥時間・塗り回数は異なります。

高圧洗浄と下地処理(クラック補修・ケレン)

塗装の前に必ず行うのが、高圧洗浄と下地処理です。この工程の丁寧さが、塗料の密着と仕上がりの持ちを大きく左右します(出典:プロのDIY解説動画を編集部で確認、2025年時点)。汚れた壁にそのまま塗っても、塗膜はうまく定着しません。

高圧洗浄では、外壁に付いた汚れ・コケ・古い塗膜を洗い流します。乾燥が不十分なまま塗ると、内部に水分が残り、後の不具合につながることがあります。

下地処理では、クラック補修とケレン作業を実施します。クラック(ひび割れ)とは、外壁に入る亀裂のことで、放置すると雨水が浸入して建物を傷める一因となります。専用の補修材で埋めてから塗装へ移ります。また、ケレン作業とは、古い塗装や錆を削り取る下地処理のことで、塗装の持ちを左右する大切な工程です。

DIY初心者向けに全手順を解説する脱失敗・外壁塗装マナカくんさんの動画でも、下地処理を省かないことが仕上がりの分かれ目だと強調されています。私も小規模な塗装で下地を急いだ結果、半年ほどで一部が浮いてしまった苦い経験があります。地味でも省けない工程です。

下塗り・中塗り・上塗りの3回塗りが基本

外壁塗装は、下塗り・中塗り・上塗りの3回塗りが基本です。塗膜の厚みと耐久性を確保するために、メーカーが定める塗布量と乾燥時間を守る必要があります(出典:塗料メーカーの仕様書を編集部で確認、2025年時点)。回数を減らすと、色むらや早期の劣化を招きかねません。

下塗りは前述のシーラーなどで密着を高める工程、中塗りと上塗りは仕上げ塗料を2回重ねて発色と厚みを出す工程です。各塗りの間には、塗料ごとに決められた乾燥時間を空けることが求められます。

ここで重要なのが、天候と乾燥時間の管理です。雨の日や湿度の高い日は塗装に向かず、作業日程が天候に大きく左右されます。DIYでは、この乾燥待ちの時間を含めると全工程で数日から数週間かかることも珍しくありません

仕上がりの差は、この3回塗りと乾燥管理に表れます。プロは適切な塗布量を見極めますが、DIYでは塗りすぎ・塗り不足の調整が難しく、ここが技術の差として残ります。屋根もあわせて塗る場合は屋根塗装の費用相場もご確認ください。

DIY外壁塗装のリスクと失敗例|安さの裏にある落とし穴

DIY外壁塗装の最大のリスクは、高所からの転落事故と、施工不良による早期の塗り直しです。安く済ませたつもりが、けがや再施工で結局割高になるケースも見られます(出典:消費生活センターの注意喚起および業界団体の公開情報を編集部で集約、2025年時点)。費用以外のリスクを正しく知っておきましょう。

ここでは、見落とされがちな2つの落とし穴を取り上げます。安さの数字だけでは見えてこない部分です。

DIY外壁塗装で見落とされがちな2つのリスク
安さの数字だけでは見えてこない「2つの落とし穴」を取り上げます
高所
リスク 1
高所作業の転落事故
はしごや脚立での高所作業は、けがや最悪の場合の重大事故につながります。費用以前に、安全を確保できるかが最優先の判断材料です。
施工
リスク 2
施工不良による早期の塗り直し
下地処理や塗り回数が不十分だと、数年で剥がれが出ることがあります。再施工が必要になると、結果的に割高になる場合があります。
※ いずれも費用には表れにくいリスクです。条件によりDIYが向かないケースもある点を踏まえて判断してください。

高所作業の転落事故という最大のリスク

DIY外壁塗装で最も警戒すべきは、高所作業による転落事故です。2階の壁面や屋根まわりは地上から数メートルの高さがあり、ひとたび足を踏み外せば重大なけがにつながります(出典:労働災害の統計でも墜落・転落は事故原因の上位、厚生労働省の公開データを参照、2025年時点)。

プロの職人は、安全基準を満たした足場の上で作業します。いっぽうDIYでは、はしごや脚立に頼りがちで、塗料缶や道具を持ったまま不安定な姿勢になりやすいのが実情です。

私自身、脚立の上で塗料を塗っていて、バランスを崩しそうになった経験があります。高さわずか1メートルほどでも、ヒヤリとしました。節約できる金額と、けがのリスクを天秤にかけると、高所作業の無理は割に合わないと感じています。費用を抑える目的が、思わぬ医療費や後遺症につながっては本末転倒です。安全が確保できない高さの作業は、無理をしないことをおすすめします。

施工不良で数年後に塗り直し=結局割高になる例

もう一つのリスクが、施工不良による早期の塗り直しです。下地処理や乾燥時間を省くと、数年で塗膜が剥がれ、再施工が必要になることがあります(出典:塗料メーカーの仕様および業界団体の情報を編集部で集約、2025年時点)。結果的に、業者へ最初から頼むより高くつく場合もあります。

たとえば、材料費15万円でDIY塗装をしても、3年で剥がれて業者へ100万円で塗り直せば、合計115万円かかります。一方、最初から業者へ依頼していれば100万円で10年前後もつ計算になり、長期で見ると割高になりかねません(金額はいずれも30坪・2階建ての目安、出典:業者各社の公開見積もりを編集部で集約、2025年時点)。

外壁塗装のリアルな相場を解説する川洋建装さんの動画でも、安さだけで判断すると後悔につながりやすいと触れられています。DIYの費用を考えるときは、初期費用だけでなく「何年もつか」という耐久性まで含めて比べることが大切です。安さの裏にある落とし穴を知っておけば、冷静な判断ができます。

外壁の一部だけを直したい場合は、外壁塗装を一部だけ依頼する方法という選択肢も検討に値します。

DIYと業者依頼で「10年あたりの費用」がどう変わるかを試算で比べてみましょう。

10年あたりの想定総コスト比較(30坪・2階建ての試算)
短期の安さが、長期では逆転しうることを試算で比べてみましょう
DIY(約3年で塗り直し・その後 業者へ)
約115万円
早期の塗り直しや再施工が重なると総額がふくらみやすい
最初から業者依頼
約100万円
保証付きで耐用年数まで持てば塗り直し回数を抑えやすい
0万円 ―――――――― 120万円(目盛は概算)
※ 塗料グレード・劣化進行・再施工の有無で大きく変動する2025年時点の試算上の目安です。確定金額ではありません。
出典:日本塗装工業会等の公開データ/DIY実践者の公開情報を編集部集約・2025年時点の目安

DIY最大の壁は足場|費用と安全をどう確保するか

2階建て以上の外壁塗装で避けて通れないのが足場の問題です。足場は安全な作業の土台であり、業者費用でも15万〜25万円程度を占める重要な項目です(出典:足場業者の公開価格を編集部で集約、2025年時点)。はしごや脚立では安全に届かない範囲が多く、無理な作業は事故につながります。

DIYで足場をどう確保するか、その費用も含めて現実的に考えてみましょう。ここがDIYと業者依頼を分ける、大きな分岐点です。

作業の高さ×足場の有無でみる「安全な作業範囲」
足場をどう確保するかは、DIYと業者依頼を分ける大きな分岐点です
縦軸:作業の高さ(上=高所/下=低所)
高所 × 足場あり
条件つき
足場費用がかかり、DIYのコスト優位が小さくなる
高所 × 足場なし
危険
転落リスクが高くDIYは避けたい領域
低所 × 足場あり
DIY可
安定して作業しやすく無理がない
低所 × 足場なし
DIY可
付帯部や手の届く範囲の部分補修に向く
左:足場あり 右:足場なし
※ 同じ「高所」でも足場の有無で安全性が大きく変わります。足場が必要な範囲は業者依頼を基本に検討してください。

はしご・脚立で対応できる範囲とその限界

はしごや脚立で安全に対応できるのは、おおむね手の届く1階の低い壁面や付帯部に限られます。それ以上の高さでは、姿勢が不安定になり、転落の危険が一気に高まります(出典:高所作業の安全基準に関する公開情報を参照、2025年時点)。

脚立は平らな地面に置いて使うのが前提で、塗装で動き回る作業には不向きな場面が多くあります。塗料缶やローラーを持ちながらの昇り降りは、両手がふさがりやすく危険です。

私の実感として、脚立で安全に塗れるのは肩の高さ程度までです。それより上は体を伸ばすことになり、力が入りにくく、塗りむらも出やすくなります。2階の壁面や軒下、破風板といった高い部分は、はしごや脚立では安全にカバーしきれないと考えておくほうが無難です。限界を知ることが、事故を避ける第一歩になります。

足場をレンタル・設置する場合の費用感

足場を本格的に設置する場合、30坪程度の住宅で15万〜25万円程度が一つの目安です(出典:足場業者の公開価格を編集部で集約、2025年時点)。専門の足場業者に依頼するのが一般的で、組み立て・解体・運搬の費用が含まれます。

足場の費用と金額の求め方を解説するリフォームチャンネルさんの動画でも、足場代は「外周の長さ×高さ×単価」で概算でき、家の形状で変わると紹介されています。私が見積もりを比較したときも、同程度の家で足場代に数万円の差が出る場面がありました。

ここで知っておきたいのは、足場の組み立て自体に資格や技術が必要で、DIYで安全に設置するのは現実的に難しいという点です。足場を業者に頼むなら、その分のコスト管理と安全確保は専門家に任せられますが、足場費用を払う時点でDIYの価格優位は大きく縮まります

足場のレンタルや費用の詳細は、足場レンタル費用の相場で具体的に確認できます。家の形状によって金額が変わる点も押さえておきましょう。足場こそが、DIYと業者依頼を分ける最大の壁といえます。

自分でやるか業者に頼むか|現実的な判断軸

結論として、手の届く低い位置の部分補修や付帯部のDIYは現実的ですが、2階建て以上の全面塗装は業者依頼が無難です。費用だけでなく、安全性・仕上がり・耐久性を含めて総合的に判断しましょう。ここでは、どこまで自分でやるかの線引きを示します。

「全部DIY」か「全部業者」かの二択ではなく、部分的に使い分ける発想も役立ちます。自分の家の状況に合わせて考えてみましょう。

あなたの家はどちら向き? DIY/業者依頼の判断チェック
二択ではなく、部分的に使い分ける発想も役立ちます。当てはまる項目をチェックしてみましょう
DIYに向いている条件
業者依頼が無難な条件
※ 記号の目安:○ DIYで対応しやすい/△ 状態により要判断/✕ 業者依頼が無難。複数当てはまる場合は安全側(業者依頼)で検討するのがおすすめです。

部分補修・低所はDIY向き/全面・高所は業者向き

DIYが向いているのは、手の届く低い位置の部分補修や、ウッドデッキ・木製フェンス・物置といった付帯部の塗装です。高所作業を伴わず、失敗しても影響が限定的な範囲なら、DIYの費用メリットを生かしやすい領域です。

一方で、2階建て以上の全面塗装は業者依頼が無難といえるでしょう。足場が必須となり、施工不良が建物全体の劣化に直結するためです。安全面と耐久性を考えると、専門家に任せる価値が高い領域といえます。

外壁カバーと外壁塗装で迷う方に向けたテイガクさんの動画でも、住まいの状態に応じた工法選びの大切さが語られています。私の経験でも、まず付帯部の小さな塗装でDIYに慣れ、外壁本体は業者へ任せた方が、満足度が高い傾向にありました。「どこまでなら安全にできるか」を起点に、DIYと業者依頼を組み合わせるのが現実的な判断です。無理のない線引きが、後悔を防ぎます。

費用を抑えたいときの相見積もりという選択肢

費用を抑えたいけれど全面塗装は業者に任せたい、という場合は相見積もりが有効です。複数の業者から見積もりを取り、内容と金額を比較することで、適正価格が見えてきます(出典:消費生活センターの相見積もり推奨情報を参照、2025年時点)。1社だけでは相場の判断が難しいためです。

外壁塗装の費用を安くする方法を解説する外壁塗装の窓口さんの動画でも、相見積もりが費用最適化の基本だと紹介されています。私自身、3社の見積もりを比べたことで、同じ施工内容でも数十万円の差があると気づいた経験があります。

相見積もりで適正価格を見極めるための確認ポイントを整理しました。

相見積もりで確認すべき3つのポイント
適正価格を見極めるために、見積書のここをチェックしましょう
CHECK 1
内訳が「一式」でなく項目別か
「塗装工事一式」とだけ書かれた見積は内容を比較できません。材料・足場・工程ごとに分かれているかを確認します。
注意 一式表記が多い見積は要確認
CHECK 2
下地処理・塗り回数が明記されているか
下地処理の有無や「下塗り・中塗り・上塗り」の回数は仕上がりと耐久を左右します。記載があるかを見比べます。
注意 塗り回数の記載なしは確認を
CHECK 3
極端に安い理由を説明できるか
相場から大きく外れて安い場合、工程の省略や追加請求の可能性も。理由を質問し、納得できる説明があるか確認します。
注意 安さの根拠が曖昧なら慎重に
※ 金額だけでなく内訳・工程・説明の納得感をあわせて比較することが、適正価格を見極める近道です。

ただし、相見積もりで注意したいのが「極端に安い見積もり」です。相場の半額以下といった見積もりは、必要な下地処理や塗り回数が省かれている恐れがあり、安さの理由を必ず確認することをおすすめします。また、訪問販売で契約を急がせる業者には注意が必要です。契約前にはクーリングオフ制度の説明があるかも確かめておくと安心できます。

DIYで全面を塗るリスクを取るよりも、相見積もりで適正価格の業者を選ぶほうが、結果的に費用と安心の両立につながる場面も少なくありません。

まとめ

外壁塗装を自分でする費用は、材料・道具代だけなら30坪規模で10万〜30万円が目安で、業者依頼の80万〜140万円と比べれば確かに安く映ります(出典:DIY実践者の公開動画および業者各社の公開見積もりを編集部で集約、2025年時点の目安)。しかし、この差額には足場・安全対策・仕上がり・耐久性という、お金に換算しにくい要素が含まれています。

DIY最大の壁は足場です。2階建て以上では足場が事実上必須となり、自前で安全に確保するのは現実的に難しく、足場費用を払う時点でDIYの価格優位は大きく縮まります。さらに、高所からの転落事故や施工不良による早期の塗り直しというリスクを踏まえると、「安いから」という理由だけでの全面DIYは慎重に考えたいところです。

現実的な判断としては、手の届く低所の部分補修や付帯部はDIY、2階建て以上の全面塗装は業者依頼、という使い分けが無難です。費用を抑えたい場合は相見積もりで適正価格の業者を探す方法もあります。安全と仕上がり、そして長い目で見た費用まで含めて、ご自宅に合った選択を見つけていただければ幸いです。

よくある質問(FAQ)

Q1. 外壁塗装を自分でやると、業者に頼むより本当に安いですか?

材料・道具代だけで比べれば、DIYのほうが安く収まる傾向です。30坪規模で10万〜30万円ほどが一つの目安です。ただし足場や安全対策、施工不良による塗り直しのリスクを含めると、必ずしも割安とは言い切れません。初期費用だけでなく耐久性まで含めた総合的な比較が大切です

Q2. DIY外壁塗装に必要な道具と費用はどのくらいですか?

塗料・下塗り材・養生用品・刷毛やローラー・高圧洗浄機などが必要です。材料費が5万〜15万円、道具類が1万〜5万円ほどが目安となります。塗料のグレードや家の大きさで変わるため、必要な道具を洗い出してから見積もるとよいでしょう。

Q3. 2階建てでも自分で外壁塗装できますか?

2階以上は足場が必要になり、はしごや脚立での作業は転落事故の危険が高くなります。高所の全面塗装は無理をせず、業者への依頼を検討することをおすすめします。安全を確保できない高さの作業は避けるのが無難です。

Q4. DIYで外壁塗装に失敗するとどうなりますか?

下地処理や塗り回数を省くと、数年で塗膜が剥がれて塗り直しが必要になることがあります。再施工の費用がかさみ、結果的に業者へ頼むより高くつく場合もあります。3回塗りと乾燥時間の管理が仕上がりの分かれ目です

Q5. どこまでなら自分でやっても大丈夫ですか?

手の届く低い位置の部分補修や、付帯部の塗装はDIYでも対応しやすい範囲です。一方で2階建て以上の全面塗装は、安全性と仕上がりの面から業者依頼が無難といえます。DIYと業者依頼を組み合わせる発想も役立ちます。

Q6. DIY以外で外壁塗装の費用を抑える方法はありますか?

相見積もりで複数の業者を比較する方法が有効です。ただし相場の半額以下といった極端に安い見積もりは、必要な工程が省かれている恐れがあるため、安さの理由を必ず確認しましょう。訪問販売で契約を急がせる業者にも注意が必要です。

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