足場特別教育の費用相場|受講料・助成金・オンライン対応まで解説

基礎知識

外壁塗装や屋根工事を依頼するとき、見積書に必ず出てくるのが「足場代」です。実は、この足場を組む作業員には「足場特別教育」という法定の受講義務があり、その費用が見積もりにも反映されています。「足場特別教育の費用は結局いくら?」「助成金は使えるのか?」と気になる方は多いのではないでしょうか。

受講料の目安は、一人あたり6,000〜15,000円です。会場受講・オンライン(Web講習)・DVDでの自社実施のいずれを選ぶかで費用差が生まれます。中小建設事業主であれば、厚生労働省の人材開発支援助成金(建設労働者コース)を使って実質負担を下げる選択肢もあります。

本記事では、外装リフォームの窓口の編集部が、費用相場・受講形態別の違い・助成金の使い方・そして戸建てオーナーが知っておくべき「足場代と特別教育の関係」までを、中立の視点で整理します。業者選びで失敗しないための知識をお届けします。

足場特別教育とは|法令で義務化された安全教育の位置づけ

足場特別教育とは、労働安全衛生規則 第36条第39号に基づき、足場の組立て・解体・変更作業に従事する作業員に対して事業者が実施する義務がある安全教育のことです。無資格作業員を足場作業に就かせた事業者には、労働安全衛生法違反として6か月以下の懲役または50万円以下の罰金が科されます(労働安全衛生法第119条)。

足場特別教育の4つの重要ポイント
法的根拠
安衛則 第36条第39号
労働安全衛生規則に基づく事業者義務
受講時間
計 6 時間以上
学科+実技(実施団体により配分差あり)
受講料の相場
6,000 ~ 15,000 円
実施団体・受講形態により変動
対象作業員
組立・解体・変更に従事
全ての足場作業員(2015年改正で対象拡大)

外壁塗装や屋根工事の現場でも、足場を組む・ばらす作業に関わる作業員は原則としてこの教育を修了していなければなりません。外装リフォームの現場は「高所作業」の代表格。読者のご自宅を工事する作業員が有資格者かどうかは、実は仕上がり以上に安全に直結する部分です。

労働安全衛生規則で定められた受講対象者

受講の対象は、足場の組立て・解体・変更の作業に従事する作業員全員です。厚生労働省の通達では、「地上又は堅固な床上における足場材料の運搬・受渡し等の作業のみを行う者」を除き、原則として受講が必要と整理されています(出典:厚生労働省 基安発0731第1号)。

対象作業は、単管足場・くさび緊結式足場・枠組み足場など、種類を問いません。戸建て住宅で使われる「くさび緊結式足場」も当然含まれるため、外壁塗装業者に所属する足場職人は、ほぼ全員が受講対象と考えて差し支えありません。

2015年の法改正で対象がどう広がったか

2015年(平成27年)7月1日施行の法改正で、それまで「つり足場・張出し足場・高さ5m以上の足場」に限られていた特別教育の対象が、原則としてすべての足場作業に拡大されました。この改正により、戸建て住宅の2階建て(軒高6〜7m程度)に一般的な足場でも、作業員は受講済みでなければならないことが明確になっています。

改正から10年近くが経過し、業界内では受講は一定程度進んでいます。とはいえ、教育を受けさせずに現場に出す事業者がゼロではないのが実情です。作業員を守るためにも、事業者側は受講管理を徹底する必要があります。

無資格で作業させた場合の事業者責任(罰則・労災リスク)

無資格の作業員を足場作業に就かせた場合、事業者には次のリスクが発生します。第一に、労働安全衛生法違反による刑事罰(6か月以下の懲役または50万円以下の罰金)です。第二に、労働災害が発生した場合、労災保険料の増加や損害賠償請求の増額要因になります。

さらに、公共工事の指名停止・元請け業者からの取引停止など、事業継続そのものへの影響も無視できません。受講費用を「コスト」ではなく、事業リスクを下げる「保険料」として捉える視点が重要です。

足場特別教育の費用相場|受講料の内訳と金額イメージ

受講料の一般的な相場は、一人あたり6,000〜15,000円です。実施団体の公表資料をもとにした目安で、テキスト代・修了証発行料を含む場合と別途になる場合があります。正式な金額は、必ず主催団体の最新案内をご確認ください。

受講形態別 費用と特徴の比較
会場受講オンライン(Web)DVD 自社実施
費用の目安10,000~13,000円5,000~9,000円教材 10,000~30,000円
テキスト代受講料に含む例が多い別途1,000~2,000円の例あり教材費に含む
所要時間丸1日(6時間)分割視聴可の例あり自社スケジュール調整可
メリット対面での実技指導移動不要・低コスト複数人に繰り返し使える
注意点開催頻度に地域差実技は別途対面の場合あり法定要件の体制整備が必要
出典:各実施団体の公表資料・厚生労働省通達(基発0125第2号)を参考に編集部でまとめ

金額差を生む主な要因は、①開催団体(協会系か民間か)②受講形態(会場・オンライン・DVD)③受講人数(団体割引の有無)④地域(開催頻度と競合状況)の4つです。相見積もりに近い感覚で、複数の団体の案内を比較することをおすすめします。

受講料の相場レンジ(一般的な例)

会場受講の場合、10,000〜13,000円が最も見かけるレンジです。建設業労働災害防止協会(建災防)や都道府県労働基準協会などの協会系が中心で、テキスト代・修了証発行料を含むケースが多く見られます。地方支部によって多少の差はあります。

一方、民間の講習会社では、6,000〜9,000円程度の比較的リーズナブルな料金設定が見られる例もあります。反面、テキスト代・修了証発行料が別途3,000円前後かかる場合があるため、総額での比較が必要です。

テキスト代・修了証発行料など諸費用の扱い

見落としやすいのが、諸費用の扱いです。「受講料5,980円」と表示されていても、実際にはテキスト代2,000円・修了証発行料1,500円が別途かかり、合計9,480円になるケースがあります。「一式いくらか」を必ず確認しましょう。

再発行が必要になった場合の手数料も、団体によって500〜3,000円程度と幅があります。修了証は労働基準監督署の臨検などで提示を求められることがある大切な証明書のため、費用と管理のしやすさをあわせて選ぶ視点が重要です。

会場受講・オンライン・DVDで費用差が出る理由

同じ内容の教育でも、費用が大きく変わる理由は運営コストの違いにあります。会場受講は講師の派遣費・会場費・受講者管理コストが含まれるため、単価が上がります。オンラインは会場費が不要になる分、5,000円前後の料金設定が現れています。

DVDによる自社内実施は、教材購入費(10,000〜30,000円程度)を一度払えば、社内で何度でも使えるのが強みです。ただし、法令上の要件(受講記録の作成・保管、講師相当者の配置など)を満たす必要があります。単発の受講者数が多い事業者ほど、単価が下がる傾向です。

受講形態別に見る費用と特徴|会場・オンライン(Web)・DVD

足場特別教育は、集合型(会場)・オンライン(Web講習)・自社DVDでの実施の3つの方式で行われます。それぞれ費用と使い勝手が大きく異なるため、事業規模や受講人数、スケジュールの制約に応じて選ぶことが重要です。

受講形態を「費用×柔軟性」で見る 2×2 マトリックス
費用: 高 ↓ 低
高コスト×低柔軟
会場受講(遠方)
交通費・宿泊費が加わり総コスト増。地方の事業者に多い課題。
高コスト×高柔軟
出張講習
講師を自社に呼び日程調整可。10名以上での実施が費用対効果◎。
低コスト×低柔軟
会場受講(近隣)
アクセス良好なら費用面で有利。開催日程は主催団体依存。
低コスト×高柔軟
オンライン / DVD 自社実施
移動不要で単価も抑制可。DVDは受講記録などの体制整備が前提。
柔軟性: 低 → 高

【足場組立等特別教育】DVDの内容や値段・購入方法についての解説動画では、DVD教材の販売価格や自社実施のポイントが紹介されています。動画で紹介されている価格帯は本記事の相場感とおおむね整合しています。

集合型(会場)講習の費用と特徴

会場講習は、指定された会場に受講者が集まり、講師の対面指導で6時間の教育を受ける最も伝統的な形式です。費用は10,000〜13,000円が中心レンジで、テキスト代込みの案内が多い印象があります。実技を含めて対面で完結する分、修了要件の確実性が高いのがメリットです。

一方で、平日開催が中心で、業務との兼ね合いを調整しにくいのが注意点です。地方では開催頻度が少なく、受講のために遠方への移動が必要になるケースもあります。事業者の交通費・宿泊費を含めた総コストで比較したい部分です。

オンライン・Web講習の費用と受講可能な範囲

厚生労働省は2021年に、特別教育の全科目をオンラインで実施することも認める旨の通達を発出しています(出典:厚生労働省 基発0125第2号)。これを受け、5,000〜9,000円程度でWeb講習を提供する事業者が増えてきました。

受講者はPC・スマートフォンから自席で受講できるため、移動コストと業務中断時間を大幅に削減できます。反面、対面での実技指導が必要と判断される内容については、追加で対面実施が必要になるケースがあります。事業者に求められる要件(受講状況の確認・受講環境の担保など)も、通達で細かく定められています。

【東京・大阪・愛知エリア】足場の組立て等特別教育の講習会は全国どこで受講できるかをまとめた動画では、会場開催の実情とWeb受講の選択肢が対比されています。都市部と地方でアクセスに差が出るため、Web受講を組み合わせる事業者が増えているのはこの背景が大きいと言えます。

DVD教材による自社内実施の費用と法令上の要件

DVD教材を購入して自社内で実施する方式は、教材費が10,000〜30,000円程度の一括投資で、複数回・複数人に使えるのが強みです。長期的な受講者数が多い事業者ほど、一人あたり単価は下がります。

ただし、DVD視聴だけで法定要件を満たすわけではありません。厚生労働省の解釈では、①受講記録の作成・保管、②講師相当者の配置、③質疑応答・確認テストの実施、などが求められます。教材だけ買って流しっぱなしにするのは、法令上のリスクを残す運用です。実施要件を満たせる体制があるかを事前に確認しましょう。

実施団体別の費用比較|建災防・各種民間スクール

足場特別教育を実施している主な団体には、建設業労働災害防止協会(建災防)、都道府県労働基準協会、民間の教育機関などがあります。団体ごとに料金体系・実施頻度・地域カバーが異なるため、複数の情報源で比較することが基本です。特定の一団体を推奨する意図はありません。

主な実施団体 3タイプの比較

建設業労働災害防止協会(建災防)

費用目安10,000~12,000円
実施頻度都道府県支部で定期開催
特徴厚労大臣認可の中核団体。修了証の認知度が高い。会員割引の設定あり。
向いている事業者建設業許可のある工務店・塗装店

都道府県 労働基準協会

費用目安10,000~13,000円
実施頻度地方でも比較的定期的
特徴地域密着で受講後の相談にも応じてもらえる場合あり。地方の中小事業者に選ばれやすい。
向いている事業者地方の中小塗装店・工務店

民間の講習会社

費用目安6,000円~ (テキスト別途あり)
実施頻度会場・オンライン・出張の多様な選択肢
特徴柔軟なメニュー展開。労働局への実施届・修了証様式の妥当性を要確認。
向いている事業者複数職人を抱える中規模事業者

建設業労働災害防止協会(建災防)の講習と費用の考え方

建災防は、労働災害防止団体法に基づく厚生労働大臣認可の特別民間法人で、建設業向けの安全衛生教育を体系的に提供している中核団体です。会場受講の料金は10,000〜12,000円台が中心で、修了証は業界内で広く認知されています。

会員事業者向けには割引が設定されている場合があり、複数の従業員に受講させる事業者にとっては加入メリットが出やすい構造です。都道府県ごとに支部があり、支部単位で開催スケジュールが公表されています。

都道府県労働基準協会・地方の実施団体

都道府県労働基準協会は、建災防と並ぶもう一つの中核的な実施団体です。地域ごとの開催頻度に差がありますが、地方都市でも比較的定期的に開催されているのが特徴です。料金は建災防とほぼ同水準の10,000〜13,000円が目安です。

地方の建設業組合や職業訓練協会などが独自に開催しているケースもあります。地域密着で運営されているため、受講後のフォローや相談に応じてくれる場合があり、地方の中小事業者にとっては選択肢に入ります。

民間の講習会社を選ぶときのチェックポイント

民間の講習会社は、会場・オンライン・出張講習など柔軟なメニューを展開しており、料金も6,000円前後からの設定が見られます。選ぶ際は、次の3点を確認することをおすすめします。第一に、労働局への実施届が適切に行われているか。第二に、修了証の様式が労働基準監督署に受け入れられる標準的なものか。第三に、講師の資格・経験が公開されているか。

安さだけで選ぶと、後から修了証の妥当性を指摘されるトラブルにつながる例も報告されています。ゼロナイズなどの職長教育・特別教育を包括的に提供している事業者の紹介動画では、民間ならではの柔軟な受講プランが説明されており、参考になります。

費用を抑える3つの方法|助成金・団体割引・自社実施

受講料は一人あたり数千〜1万円台と決して安くありませんが、公的な助成金や団体割引の活用で実質負担を大きく下げられる場合があります。ここでは3つの代表的なアプローチを整理します。助成金は要件・金額が年度ごとに改定されるため、必ず厚生労働省の最新公表資料をご確認ください。

人材開発支援助成金(建設労働者コース)の申請フロー
1
訓練計画の作成
受講予定者・訓練期間・費用を整理
2
労働局へ事前提出
開始日の一定日前までに計画届を提出
3
訓練の実施
計画通りに特別教育を受講(6時間)
4
支給申請
実施後、期限内に必要書類を提出
5
助成金の受給
審査後、経費助成・賃金助成が振込

【足場特別教育】助成金制度で賢く資格取得!申請方法・受給額を解説した動画では、助成金申請の実務ポイントが紹介されています。動画の内容は本記事の解説と大枠で整合しますが、実際の金額・要件は年度ごとに変わるため、必ず最新の公表資料と併せて確認する必要があります。

人材開発支援助成金(建設労働者コース)の活用

厚生労働省の人材開発支援助成金(建設労働者コース)は、中小建設事業主が雇用する建設労働者に対し、有給で教育訓練を受けさせた場合に、経費と賃金の一部が助成される制度です。足場特別教育も対象訓練に含まれます。

助成率・上限額は年度によって改定されます。2024年度の建設労働者認定訓練コースでは、経費助成として受講料の一部(一般に3/4以内)と、賃金助成として1日あたり定額(数千円)が支給される仕組みでした(出典:厚生労働省「人材開発支援助成金のご案内」)。制度の詳細と最新情報は、必ず所管の都道府県労働局・ハローワークへご確認ください。

組み立て途中の足場と青空 足場特別教育 費用の現場

複数人受講の団体割引・法人契約プラン

多くの実施団体では、複数人まとめて申し込むと一人あたりの単価が下がる団体割引を用意しています。10名以上の一括申込で一人あたり2,000〜3,000円程度の割引が入る例もあり、事業規模が大きいほどメリットが大きくなります。

また、法人契約プランを結ぶことで、年間の教育計画をまとめて発注し、単価をさらに下げられる場合があります。塗装店・工務店など、複数の職人を抱える事業者は、年度初めに教育計画をまとめて交渉することをおすすめします。

自社内でDVDを使って実施する場合の費用と要件

自社内で継続的に受講者が出る事業者では、DVD教材の一括購入が費用対効果の高い選択肢になります。教材費10,000〜30,000円で、複数の作業員に繰り返し使えるためです。10人受講させると仮定すると、一人あたりの教材費は1,000〜3,000円まで下がります。

ただし、前述の通り法令上の要件(受講記録・講師相当者・確認テストなど)を満たさないと、法定教育として認められません。実施要件を整えられる社内体制があるかどうかが分かれ道です。難しい場合は、費用が多少上がっても外部団体の講習を利用するほうが安全です。

戸建てオーナーが知っておきたい|足場費用と特別教育の関係

外壁塗装や屋根工事の見積もりに含まれる足場代は、単なる資材のレンタル料ではありません。有資格の足場職人の人件費・教育費・保険料も含まれた金額です。特別教育の存在と費用感を知っておくと、業者選びの判断材料が増えます。

外壁塗装の足場代 20万円の内訳(概念図)
約20万円
30坪住宅の足場代目安
  • 足場材料のレンタル料40%
  • 有資格作業員の人件費35%
  • 運搬・設置・撤去15%
  • 保険料・安全管理費10%
※編集部が業界一般公表資料を基に整理した概念的な内訳例(業者・現場条件により変動)

一般的な30坪の戸建て(2階建て)の外壁塗装で、足場代は15〜22万円が相場です(出典:日本塗装工業会 一般公開資料および国土交通省 リフォーム事例集)。この金額の中には、資材レンタルだけでなく、特別教育を受けた作業員の人件費・保険料・安全管理費が含まれています。

外壁塗装の足場代15〜25万円に含まれる要素

足場代の内訳は、大きく4つの要素に分けられます。第一に、足場材料のレンタル料(単管・くさび部材など)。第二に、組立て・解体を行う有資格作業員の人件費。第三に、資材の運搬・設置・撤去に関わるコスト。第四に、労災保険料・工事保険料などの安全管理コストです。

外壁塗装の足場代 3ケース比較(30坪住宅の目安)
相場帯相場より安い相場より高い
金額レンジ15~22万円~10万円25~40万円
想定される内訳有資格作業員の人件費・保険・材料・撤去まで一式人件費・保険・撤去費の圧縮/無資格者や中間業者の可能性複雑形状・高所・特殊足場(枠組み等)の追加が想定
注意点「なぜこの金額か」の説明を業者に確認安全対策の省略リスク/後日追加請求のケースも複数社見積で妥当性を検証/過剰な足場設計の可能性
選び方の目安見積内訳が明瞭なら安心して比較検討可作業員の資格・自社雇用か下請けかを必ず確認仕様書・現場条件を照らして必要性を検証

このうち、無資格の作業員を使えば人件費・教育費・保険料を圧縮できるため、極端に安い足場代を提示できてしまう構造があります。ただし、それは同時に安全性の低下・作業品質の低下と表裏一体です。適正価格で、納得のいく施工を実現するために、金額の中身に目を向ける視点が欠かせません。

足場代が極端に安い見積もりで注意したいポイント

「足場代8万円」など、相場(15〜22万円)から大きく外れて安い見積もりを見かけた場合、いくつかのケースが考えられます。第一に、他の項目(塗料・下地処理など)でコスト回収しているケース。第二に、無資格作業員や中間業者に丸投げしているケース。第三に、そもそも工程を省いているケースです。

安いこと自体が悪いのではなく、「なぜ安いのか」の説明が納得できるかがポイントです。船橋市を含む千葉県北西部は東京湾に近く、海風の影響で塗装の劣化が早い地域です。海沿いエリアだからこそ、適切な塗装選びとしっかりした足場管理が重要になります。安さの理由が説明できない業者は、選択肢から外して差し支えありません。

業者に確認したい「作業員の資格・教育の有無」

見積もり比較のとき、金額だけでなく次の3点を業者に確認することをおすすめします。第一に、足場を組む作業員が足場特別教育を修了しているか。第二に、実際に施工する作業員が自社雇用か、下請け・孫請けか。第三に、労災保険・工事保険への加入状況です。

これらは、優良な業者であれば即答できる質問です。逆に、質問をはぐらかす業者は、体制に不安があると判断できます。相見積もりで複数社を比較し、金額と体制の両面で納得できる業者を選ぶことが、後悔しない外装リフォームへの近道です。

受講から修了証取得までの流れと必要な準備

初めて足場特別教育を受講する場合、申込から修了証の受け取りまでの流れを事前に把握しておくと、業務スケジュールへの影響を最小限にできます。ここでは、一般的な流れと当日の実務的な準備を整理します。

申込から修了証受領までのタイムライン
STEP 1
受講先の選定
建災防・労働基準協会・民間講習会社から選ぶ。目安: 数日〜1週間
STEP 2
申込・受講料の振込
申込書を提出し、案内された口座へ振込。受講票が発行される。目安: 1週間程度
STEP 3
受講日程の確定
開催日が確定次第、受講票と当日の案内が届く。目安: 開催の数日前〜前日
STEP 4
当日 受講(6時間)
会場またはオンラインで教育を受ける。修了要件を満たすことが必要。目安: 1日
STEP 5
修了証の発行・受領
会場は当日交付、オンラインは後日郵送が中心。事業者側で管理台帳を作成。目安: 当日〜2週間

外装リフォーム業を営む中で、私(外装リフォームの窓口 編集部)が実際に業者取材で聞いた印象では、申込から受講完了まで2〜4週間程度を見込んでおくと、余裕を持って進められるようです。繁忙期は開催枠が埋まりやすいため、早めの申込がおすすめです。

申込〜受講〜修了証発行までの標準的な流れ

一般的な流れは次の通りです。まず、実施団体のウェブサイトなどで開催日程を確認し、受講申込書を提出します。受講料の振込を済ませると受講票が発行され、指定日に会場(またはオンライン)で6時間の教育を受けます。

修了要件を満たした受講者には、当日または後日、修了証が発行されます。会場受講では当日交付が一般的ですが、オンラインの場合は郵送で1〜2週間後という運用も見られます。急ぎで必要な場合は、事前に交付時期を確認しておくと安心です。

当日の持ち物(本人確認書類・筆記用具など)

当日の持ち物は、多くの実施団体で次のように案内されています。①受講票、②本人確認書類(運転免許証など)、③筆記用具、④テキスト(事前送付されている場合)、⑤昼食代(1日講習の場合)。オンライン受講の場合は、PC・マイク・カメラ・安定したネット環境が必須です。

服装は特に指定はありませんが、6時間座学中心のためリラックスできる服装が向いています。実技を含む場合は、動きやすい服装・安全靴などが必要になるケースもあります。事前案内をよく確認しましょう。

修了証の管理と再発行費用の目安

修了証は労働基準監督署の臨検で提示を求められることがある大切な書類です。事業者側で受講者ごとに管理台帳を作成し、原本を保管することをおすすめします。ここに宿る、事業を守る小さな習慣。

紛失した場合、多くの団体で再発行に応じてもらえますが、手数料が500〜3,000円程度かかります。再発行には申請書や本人確認書類が必要な場合もあるため、日常的に紛失しない管理体制を整えておくのが賢明です。

まとめ|足場特別教育の費用と、外装リフォームへの活かし方

足場特別教育の受講料は一人あたり6,000〜15,000円が一般的な相場です。会場・オンライン・DVDの3方式で費用と使い勝手が異なり、事業規模と受講人数、業務との兼ね合いに応じて選ぶことが基本です。人材開発支援助成金(建設労働者コース)を活用すれば、実質負担をさらに下げられる可能性があります。

外壁塗装や屋根工事を検討されているご家庭にとっても、この費用相場の知識は無駄になりません。見積書の足場代15〜22万円という金額には、有資格作業員の人件費・教育費・保険料が織り込まれています。極端に安い見積もりに疑問を持ち、業者に「作業員の資格や体制」を確認する。これが、後悔しない業者選びの第一歩です。

外装工事は専門知識が必要な分野ですが、基本を押さえれば安心です。船橋市と千葉県北西部の気候特性を考慮した、長持ちする外装を実現するために、業者選びで失敗しないための知識を、これからも当編集部でお届けしていきます。

よくある質問(FAQ)

足場特別教育の受講料は一人あたりいくらが相場ですか?

一般的には一人あたり6,000〜15,000円程度が目安です。開催団体・受講形態(会場・オンライン・DVD)や地域によって差が出るため、複数の団体の案内を比較することをおすすめします。テキスト代・修了証発行料が別途必要な場合もあるため、総額での比較が肝要です。

足場特別教育はオンライン(Web講習)で受けられますか?

厚生労働省の通達(2021年 基発0125第2号)により、一定の要件を満たせば全ての科目をオンラインで実施することが可能とされています。ただし、実技を含む場合は別途対面実施が必要になるケースもあります。受講前に主催団体の実施要領をご確認ください。

費用は事業主・作業員のどちらが負担すべきですか?

労働安全衛生法上、特別教育を実施する義務は事業者にあり、受講料や受講時間中の賃金も原則として事業者負担とされています(厚生労働省の解釈)。作業員に自己負担を求めるのは望ましくないとされており、事業運営上のコストとして計上するのが基本です。

助成金を使うといくらまで戻ってきますか?

厚生労働省の人材開発支援助成金(建設労働者コース)では、中小建設事業主が実施する場合、経費助成(受講料の一部)と賃金助成が受けられます。助成率・上限額は年度によって改定されるため、必ず厚生労働省の最新公表資料と所管の都道府県労働局へご確認ください。

外壁塗装を依頼する側にも影響はありますか?

見積もりに含まれる足場代には、有資格作業員の人件費・教育費が反映されています。極端に安い足場代を提示する業者は、無資格作業員による施工や中間マージン中心のブローカーである可能性も否定できないため、注意が必要です。相見積もりで複数社を比較し、作業員の資格や体制まで確認することをおすすめします。

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